世界中の木工美術の一級品を集めたLichtensteinのDaetz-Centrum

一泊二日弾丸まにあっく旅行の二日目には、ケムニッツから南西へ約50kmのところにあるツヴィッカウ(Zwickau)を訪れる予定だった。でも、その前に寄りたかった場所が一つ。両市の中間地点にあるリヒテンシュタイン(Lichtenstein)という小さな町だ。ヨーロッパにはドイツとスイスに挟まれたリヒテンシュタインという国があるが、それとは別である。そこへ何しに行ったのかというと、それは世界中の木工美術の一級品が見られるというデーツ・ツェントルム(Daetz-Centrum)を拝観するため。

ケムニッツ北部から車で移動すると、丘の下り坂からこじんまりとした美しい町が見える。秋が深まっており、紅葉が綺麗だった。

 

木工美術館、Daetz-Centrum。右側の建物が美術館だが、左側の建物から入り、地下を通って美術館に入るようになっている。

 

ロビーに飾られたタイの見事な木彫。

 

Daetz-Centrumは1998年に地元の名士であるDaetz夫妻が木工美術を通じた国際交流を提唱し、Daetz財団を設立して世界中から木工美術品の傑作を集めて実現した美術館だ。コレクションの中から約550点が一般公開されている他、工芸ワークショップや国際木工芸術シンポジウムも行なっている。

館内には地域ごとに作品が展示され、一巡すると世界旅行気分を味わえる。

 

チケットを買い、オーディオガイドを受け取って展示室に続く階段を降りると、階段の下にはミャンマーの籠車が置かれていた。最初から凄い。

 

この美術館のために特別に作られたというニュージーランドの先住民族、マオリの門。オーストラリアのアボリジニーと異なり、マオリは古くから独自の木工芸術の伝統を持っていたという。

 

インドネシア、イリアンジャヤの木彫りの像。祖先崇拝の儀式で使われるものだ。もう20年以上前になるが、私は文化人類学を専攻していたことがあるので、かなりテンションが上がって来た。オーディオガイドの説明は文化人類学的背景にも触れており、とても面白い。

 

オセアニアの次はアフリカ。これはタンザニアのマコンデ族に木彫りの彫刻。マコンデの美術品を鑑賞するのはこれが初めて。

 

ディテール。

「セクシュアル・エクスタシー」という作品。

こちらはカメルーンのもの。アフリカのいろいろな国の作品が展示されていて、それぞれ特徴が違って面白いのだけれど、私はタンザニアとカメルーン美術が特に気に入った。

 

マスクの部屋。文化人類学博物館はあちこちで見ているし、インターンをやったこともあるけれど、ここに飾られているものは文化人類学的観点よりも芸術品としての観点で集められたものなので、かなり新鮮だ。

 

ヨーロッパコーナー。Göpelpyramideと呼ばれるドイツのクリスマス飾り。エルツ地方の伝統工芸である。

 

さらに進んでいろいろな作品を眺め、振り向くと薄明かりの中、椅子の上に上着がかけっ放しになっている。あれ、なぜこんなところに?と思ってよく見ると、

これも木製?なんという柔らかな質感。

 

 

カナダの先住民族の美術。

 

中国の作品。

 

インド。

 

バリ島製のチェスピース。

 

うわーーーーー!

 

 

最後はイスラム美術コーナー。

 

モロッコの天井ドーム。

 

国のリヒテンシュタインは誰もが知っているが、ドイツ、ザクセン州の小さな町、リヒテンシュタインを知っている人はあまりいないのではないだろうか。このような田舎(失礼)にこんな素晴らしい美術館があるのだから、地方も侮れない。

誰も知らないようなマイナーな場所に面白いもの、素敵なものを見つけるのがまにあっく観光旅行の醍醐味。

 

 

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