トルコブルーの壁が美しいZiesar城の聖ペテロ・パウロ教会と中世の床暖房

先週まで異常に寒く、3月の末だというのに雪まで降っていたのだが、今度は突然20度近くに気温が上がり、まるで初夏のよう。おかげで気分もすっかり夏!(これはドイツにありがちなフェイントだとわかってはいるのだが)

ドライブ日和だ。こんな日に家に閉じこもっているのは野暮である。仕事の手を止めてちょっと出かけることにした。行き先は自宅から車で50分ほど西へ移動したZiesarという小さな町にある城、ツイーザー城(Burg Ziesar)に決めた。目当てはその城の中にある聖ペテロ・パウロ教会。いつだったかそのチャペルの内装の写真を目にして以来、是非とも見に行きたいと思っていたのである。

 

ツィーザー城は城といっても山の上に建っているわけではなく、平城だ。全体像は写真に撮れないのだけど、広場を中心に弧を描くような造りをしたなかなか立派なお城。

聖ペテロ・パウロ教会
城内はミュージアムになっている
城の建物の端には塔が建っている

早速、教会の内部を見せてもらう。

うわー、美しい!このなんとも言えない独特の色合い、ドイツの教会では珍しいのではないか。

エッサイの根

私が住んでいる地域は近世になってから発展したので、中世の建造物は少ない。だからたまに遠出してこういう雰囲気を味わうと新鮮。

これだけでもかなり満足したけれど、せっかく来たのでミュージアムも見て行こう。ミュージアムの建物はかつての司教邸で、建物についての展示と特別展示を同時進行で見られる。この建物の目玉は「中世の床暖房設備」だ。

ミュージアム一階の床に穴が空いていて、下に何やら見える。

地下の釜で火を焚いて建物を温めていたようだ。この炉は1300年頃に作られたものだそう。古代ローマには「ハイポコースト」と呼ばれる床暖房のセントラルヒーティング設備があったそうだが、それと同じようなものなのだろうか。

階段を降りて地下を覗いてみる。

 

温めた空気を建物全体に回すパイプの役割を果たしたトンネル。

特別展示のテーマは「ブランデンブルク州のキリスト教化」。先日、ブランデンブルク市の考古学博物館の展示でも見たが、もともとここら辺(東北ドイツ)はスラブ民族の定住地だった。彼らは独自の自然宗教を信仰していたが、8世紀以降に進出して来たキリスト教徒に服属させられ、次第にキリスト教文化に呑み込まれていった。

初代神聖ローマ皇帝、カール大帝。

 

カール大帝の遠征戦争(ザクセン戦争)においてキリスト教徒らと戦い、亡くなったスラブ人の頭蓋骨。おでこの部分に割れ目がある。

この洗礼桶でスラブ人たちが強制的に洗礼を受けさせられた。

12世紀には現在のブランデンブルク州へ大量のキリスト教徒が移住し、各地に町を作っていった。教会も次々に建設されたが、最初から石造りの立派なものを建てたわけではなく、初期には木造が多かったらしい。写真はHaseloffという村で発掘された当時の教会の壁の一部。

 

ミュージアムを見た後は塔にも登って見た。

塔から下を見下ろす

 

あー、面白かった。このお城の情報は日本語のガイドブックにないのはもちろんのこと、ドイツ語でもこの地方に特化したガイドブックでなければ載っていないと思う。でも、チャペルは一軒の価値がある。首都ベルリンからも自動車なら1時間ほどなので、おすすめ。ちなみに、ツィーザー城を見学すると、そのチケットでレーニン修道院博物館ブランデンブルグ大聖堂博物館ブランデンブルク市パウロ修道院博物館(ブランデンブルク市考古学博物館)の入館料が1年間、半額になる。

 

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