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夏真っ盛り。近年はドイツも夏が暑く、30度超えも珍しくない。涼しい風に吹かれにバルト海へ行くことにしよう。

バルト海に面したロストックにお住いのリエコハスさん(http://@rostock_jp)を訪ねることにした。エリコさんはシュヴェリーン城の公認ガイドで、ロストックやシュヴェリーンを中心としたバルト海地域の観光案内をされている。他にTwitterなどでドイツの観光情報を発信されているブルストさん(http://@akmkdt)とAnnさん(http://@Ann01110628)がドイツ西部からいらしていて、ご一緒することになった。(4人とも互いに初対面)

ロストックに来るのは私は二度目。明るく爽やかな港町で、好きな町の一つだ。エリコさんらとは旧市街のマリエン教会の前で待ち合わせていた。エリコさんがロストックで一番好きだというこの教会を案内してくださることになっていたのだ。

13世紀に建てられたマリエン教会は北ドイツによく見られる赤レンガのゴシック様式の建造物だ。でも、その内部は想像していたものとは違っていて、足を踏み入れてハッと息を呑んだ。とても明るく優美である。

なんという美しいパイプオルガン。このオルガンはパイプが5700本もあり、バルト海で最も大きなオルガンの一つである。ちょうど正午のミサが始まる直前だったので、演奏を間近で見学させてもらえることになった。オルガニストの方について階段を上がり、オルガン席の横でミサの様子を眺めながら演奏を聴くことができた。素晴らしい。

ミサの後はオルガニストの方がオルガンについて説明してくださった。このオルガンは1770年にロストックのオルガン技師、パウル・シュミットにより作られたが、技術的な問題があり、その後別の技師によって大幅に手が加えられた。第二次世界大戦時には兵器製造の材料にするためパイプが撤去され、演奏できない時期が続いたそうだ。

オルガン内部にも入れてくれた。5700本のパイプが並ぶ様は圧巻だ。ちなみにこのオルガン見学ツアーはなんと無料。

マリエン教会の素晴らしさはオルガンだけではない。中世の技術的傑作 、天文時計が見られる。

1472年に完成したこの天文時計、美術品としての美しさは言うに及ばず、今も当時と同じ精確さで動いているというから驚きだ。

そして時計盤の下には暦表盤。これがまた傑作。

天文時計およびこの暦について、エリコさんに大変詳しくご説明頂いた。とても興味深い。ここには詳しく書かないが、間違いなく一見の価値があるので、気になる方は是非ロストックを訪れてください。

教会見学の後は港の魚介類レストランでランチ。ドイツ料理にはあまり魚のイメージがないと思うけれど、海沿いでは魚もよく食べられている。

だしの効いた絶品魚介スープ
タルタルソース付きの白味魚フライ。サクサク

食事の後、私は船舶博物館を見るつもりだったのだけど、あいにく月曜日で休館日だった、、、。

入れなくて残念。次回のお楽しみということに。

月曜だったので、他の博物館もことごとく閉まっていたけれど、ロストック大学動物学研究所の博物館だけがかろうじて開いていた。

なかなか面白い博物館で、目玉はこのコウノトリの剥製。1822年にロストック近郊で発見されたこのコウノトリの首には矢が刺さっていて、それがアフリカ中部で使われるものだったことから、ドイツに生息するコウノトリは冬越しにアフリカまで渡っていることが判明したそうだ。

夜には夜警さんと一緒に旧市街を歩いて回るツアーに参加。2時間にも及ぶ充実の内容だった。写真は夜警さんとエリコさん。

そして締めは私の古い知人の経営するバー、Schallmauerで軽く1杯。

実はこのバー、すごくマニアックなのだ。経営者のオラフは引退した空軍パイロット。広い店内はパイロットグッズで埋め尽くされている。

奥の部屋の天井にはパラシュートも

このようなバーでエリコさん、ブルストさん、Annさんとドイツ旅の情報を交換することができ、とても充実した1日だった。でも、ロストックは見所が多く、1日ではとても見切れない。それに、観光名所を回るだけでなく、港でぼーっと海を眺めたり、船に乗ったり、海岸で貝殻を拾ったりなども楽しみたい町なんだよね。近郊にも素敵な場所が多いので、少なくとも数日は滞在したい場所である。また近々来よう。