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この週末、バルト海に面した保養地、Zingstへ行って来た。

ベルリンから車で北上すること3時間。人口わずか3000人ほどの小さな村で、特別珍しい建造物などがあるわけではないが、知る人ぞ知る観光地である。というのは、Zingstは美しい海岸を持ち、クアオルトと呼ばれる国指定の保養地の一つであるだけでなく、豊かな自然を利用した写真ツーリズムに大変力を入れているのである。

 

今回、私がZingstを目指したのは、週末ワークショップに参加するためだ。

 

 

Zingstは、細長く東西に弓のように伸びたFischland-Darß-Zingst半島の東部に位置する。この村がどのくらい写真ツーリズムに注力しているかというと、まず第一に毎年5月の末から6月にかけて、2週間以上に渡る大規模な自然写真フェスティバル、Umweltfotofestival Horizonte Zingstを開催していることが挙げられる。このフォトフェスには国内外の著名なプロ写真家及び4万人を超えるアマチュア写真愛好家が集まる。ギャラリー、ワークショップ、コンテスト、講演会、マルチメディアショー、写真・カメラマーケットなど、写真に関するあらゆる体験ができる一大写真イベントだ。パートナーにはEPSON、OLYMPUS、Leicaなどが名を連ねる。

 

私は去年、たまたま休暇でこの村を訪れ、そのときには残念ながらフォトフェスはすでに終了していたのだが、ギャラリーの一部がまだ残っており、展示されている写真のクオリティの高さに感動した。しかし、Zingstではフェトフェスの期間だけではなく、一年中、写真イベントやワークショップを開催している。そこで今回、私は週末ワークショップの一つに参加してみた。

 

ワークショップは、村の中心部にある、Max Hünten Hausというフォトスクールで行われる。

 

 

私が参加したのは金曜の午後から日曜のお昼までの風景写真ワークショップで、最初に導入として理論を学んだ後、計4回の撮影エクスカーションがあり、最後に写真の現像と批評会をする。定員は12名で、参加者はドイツ全国から来ていた。その中では私が一番の初心者だった。(しかし、自分のペースで撮影すればいいので、レベルが違うからついていけないというわけではない)

 

このワークショップでは主に海岸で日の出や日の入りを撮影することになっていたのだが、残念なことにこの週末は天気が悪く、内容が大幅に変更になってしまった。そのため、Zingstらしい風景写真はあまり撮れず、また、私の下手な写真では説得力に欠けるとは思うが、以下にアップするものに大幅に上乗せした内容だと考えて欲しい。

 

初日の夕方のワークショップでは夕日を撮影する予定が、雲がかかっていたため、近くの森で撮影することになった。森はうちの近くにもいくらでもあるので、ちょっとガッカリ。

 

 

水面に映った木を180°回転させてみた。

 

翌朝の日の出撮影も小雨で変更に。隣村の閉鎖された動物農場へ連れて行ってもらった。自然風景のワークショップに申し込んだのにと不満たらたらの参加者もいたが、廃墟はどんよりとした空にマッチしていて、私にはなかなか面白かった。

 

 

 

 

夕方のエクスカーション時には雨は止んでいたものの、サンセットは見られず、、、、。

 

 

 

最終日になって、ようやく良い天気に。

朝焼けにはならなかったけど、うっすらと夜が開けて来た。

 

 

 

西の空には月が。ズームが足りなくて、遠すぎ、、、、。

 

 

 

 

 

ようやく海辺らしい写真が撮れた。。

 

今回は天気には恵まれなかったが、その代わりにいろいろな種類の写真が撮れたから、まあ良いとしよう。

 

Zingstはまた、大量のツルが飛来することでも知られている。ツル観察&撮影イベントも魅力的だ。風景写真以外にも、動物、ポートレート、ルポルタージュ、ヌードなど、様々な写真テクニックを学ぶことができる。写真の好きな人にはとにかくオススメの観光地だ。写真の趣味はない人もサイクリングをしたり、お魚を食べたり、天気の悪い日にはクアハウスのテルメやクナイプバス、マッサージやエステでくつろぐなど、様々な楽しみ方がある。