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ノルウェーの英雄フリチョフ・ナンセン オスロのフラム号博物館で辿る北極探検の軌跡

フリチョフ・ナンセン (Fridtjof Wedel-Jarlsberg Nansen)の名前を知ったのは15年ほど前になる。当時中学生だった息子が親しくなったクラスメートの名前が「フリチョフ」だったのだ。…

やっぱり旅こそが中心 〜  2023年の活動まとめ

年が明けたので、2023年の活動について軽くまとめておこう。 2022年はこちらにまとめたように、探検仲間の久保田由希さんとの共著で本を執筆し(『ドイツの家と町並み図鑑』…
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北海道ジオパーク・ジオサイト巡り 2023 ⑰ むかわ町穂別博物館でむかわ竜(カムイサウルス・ジャポニクス)を見る

約3週間の北海道ジオパーク•ジオサイト巡り、ついに最終日。最後の目的地はむかわ町の穂別博物館に決めた。 数年前、北海道むかわ町で見つかっていた恐竜の化石が新属新種であることが判明したというニュースを目にし、興味が沸いた。そして、むかわ竜と名付けられたその恐竜の学名が「カムイサウルス・ジャポニクス」に決まったと知ったときには思わず興奮。カムイの地で生まれ育った者としてはスルーできない。いつかカムイサウルスを見てみたいなあと思っていたのだ。 むかわ町穂別は「古生物学の町」という感じで、町のあちこちに化石や古生物のオブジェが見られる。   穂別博物内に入ろう。ロビーで出迎えてくれたのは、カムイサウルスではなく、ホベツアラキリュウのホッピーだ。 ホベツアラキリュウは中生代白亜紀に生きた水棲爬虫類のクビナガリュウ(プレシオサウルス)で、穂別地域でおよそ8000万〜9000万年前に生息していたとされる。…
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北海道ジオパーク・ジオサイト巡り 2023 ⑪ 滝川市美術自然史館でタキカワカイギュウを見る

今回のスポットは滝川市美術自然館。北海道に住んでいる弟が面白いよと勧めてくれたので行ってみた。 滝川市美術自然館はその名の通り、美術部門と自然部門からなる博物館だけれど、今回はあまり時間がなく、目当てが「タキカワカイギュウ」だったので、自然史部門のみを見た。タキカワカイギュウとは1980年に滝川市の空知川河床で発見されたカイギュウの化石だ。北海道で初めての発見で、のちの調査で新種であることがわかり、1984年に北海道天然記念物に指定されている。 建物前の広場にはホタテ貝のようなオブジェがあり(タカハシホタテ?)、 その中に骨の模型がある。これは、タキカワカイギュウの化石発掘の状況をシンボライズしているのだろう。そこから伸びる水路の先にはカイギュウらしき生き物の像が設置されている。 館内に入る前から期待感を抱かせてくれる。それでは、自然部門の展示室へ入ってみよう。 おおっ?なかなか本格的。カイギュウだけではなく、ティラノサウルスを含むいろいろな古生物の骨格が置かれ、自然史及び地球史に関する総合的な展示がなされていている。滝川市がそれほど大きな町ではないことを考えれば、かなりの充実度でテンションが上がった。大都市の大きな博物館が充実しているのはまあ当たり前だと感じるけれど、地方に良い博物館を見つけると思わず感激してしまう。この自然部門はその2階の子ども博物館と合わせて、とても気に入った。こんな素敵な博物館が身近にある滝川市の子どもが羨ましい。 この博物館のが充実しているのには、やはり、ここ滝川市でタキカワカイギュウの化石が見つかったということが大きいだろう。タキカワカイギュウを特別にしているのは、そのほぼ全身の化石が揃って発掘されただけでなく、発掘作業から、調査研究、レプリカ作り、そして展示に至るまでの全行程が滝川市内でなされたということ、そしてそのプロセスに滝川市の市民が積極的に参加していることだ。展示を見ているとタキカワカイギュウは滝川市の誇りなのだなということが伝わって来て、滝川市民ではない自分までなんだか嬉しくなる。 滝川市で見つかったカイギュウの化石だからタキカワカイギュウと呼ばれているが、学名はヒドロダマリス・スピッサ。500万年前に生息したヒドロダマリス属のカイギュウで、体長およそ7m…
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グラスゴーで見るC.R.マッキントッシュのデザイン① ウィロー・ティールーム

スコットランドのグラスゴーへ行って来た。グラスゴーは同じスコットランドのエジンバラほど観光地としてメジャーではないが、行ってみると見応えのある美術館や博物館がいくつもあった。かつて、大英帝国第二の都市として栄えたグラスゴーは第二次世界大戦後、産業の衰退による深刻な不況に陥り、治安の悪い都市として知られていたが、近年はアートの町として注目されるようになった。町中にストリートアートが見られ、UNESCOの…

マニアックなテーマ旅は歳を重ねるにつれ、どんどん面白くなる これまでのテーマ旅まとめ

20代前半からずっと旅をしているが、若い頃とは旅の仕方がかなり変わった。ここ数年ハマっているのはテーマのある旅。行き先を決めるよりも先にテーマを決め、そのテーマを思い切り楽しめそうな場所を目的地に選ぶ。準備としては現地についての基本情報だけでなく、テーマに関する入門書を読み、できる範囲でざっくりと把握しておく。ネットのなかった昔と比べ、事前に収集できる情報量が格段に多くなっているので、リサーチに時間をたっぷりかけてプランを作っている。そして、現地に行ったらそのテーマに関するものをできるだけ多く見て、できるだけ多く体験する。現地で気になったことは家に帰ってからネットや本で調べる。 そんなのは面倒くさいとか、ふらっと出かけて現地での偶然の出会いや発見を楽しむことこそ旅の醍醐味なのだとか言われそうだけど、私の場合、旅とは事前のリサーチを楽しみ、現地での時間を楽しみ、そして帰宅後にブログにまとめるまでの全行程を味わい尽くすことなので、今のスタイルがとても気に入っている。この方法だと1回の旅行で半年間は楽しめる。それに、テーマを設定することで何か最低一つの事柄にじっくり取り組むことになり、自分の中にコンテンツとして蓄積されていく。貧乏くさい考えかもしれないけど、単に消費して終わるだけだと時間やお金がもったいないので、少しでも何かを積み上げていきたいと思ってしまうのだ。 一つのテーマ旅行をすることでそこから連鎖して新しいテーマに興味が湧くことも多い。これまでに実行したテーマ旅はたとえば、、、。   ドイツ、洞窟探検の旅 南ドイツ、シュヴァービッシェ•アルプの洞窟をめぐる旅。シュヴァービッシェ•アルプはジュラ紀に形成された石灰岩の山脈で、無数の洞窟のある美しいカルスト地形はUNESCOグローバルジオパークに登録されている。鍾乳洞や地下洞窟など、1週間かけて全部で11の洞窟を回った。シュヴェービッシェ・アルプの洞窟群は考古学的にも非常に重要な洞窟群で、洞窟探検のワクワク感と考古学を同時に楽しむことができるのが素晴らしい。頭も身体もフル回転でクタクタになったけれど、それだけ充実した満足な旅になった。 その1 洞窟 Charlottenhöhe その2 考古学テーマパークArchäopark…

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