2020年からパンデミックで自由に旅行ができない日々が続いていたが、EU内共通のデジタルワクチンパスポートが導入され、ようやくドイツの外に出かけられるようになった。とても嬉しい。そこで、久しぶりの本格的な旅行としてイタリアのシチリア島へ行ってきた。ドイツの自宅から車でシチリア島に渡り、シチリア島を周遊しティレニア海に浮かぶ火山島群、エオリエ諸島を巡るロードトリップ(一部は船)である。全行程3週間、満喫したので忘れないうちに記録しておこう。

旅行規制が緩和されたとはいえ、まだパンデミックが収束したわけではないので、当面は「ピークシーズンを外す」「人の多い都市部や人気観光地は避け、主に自然を楽しむ」を我が家の旅の基本方針とすることにした。

 

今回の旅の目的地になぜシチリア及びエオリエ諸島を選んだのか?

数年前から、長期の旅行に出るときには何かしらテーマを設定することにしている。2020年の2月には「火山」をテーマにニカラグアへ行く予定だった。ところが直前にパンデミックが起こり、泣く泣くキャンセルすることに。そのときには1年くらい待てば行けるかなと考えていたのだが、現状では中米方面には当分行けそうにもない。そこでニカラグアの代わりに欧州最大の活火山、エトナ火山のあるシチリア島とそのすぐ北にある火山性のエオリエ諸島に行こうということになったのだ。

 

なぜドイツから2200km以上も離れたシチリア島まで自宅から車で行ったのか?

私と夫はロードトリップが大好きで、一緒に旅行するときは自宅から車で行ける場所へはマイカーで、そうでない場合も現地の空港でレンタカーを借りて回る。車の旅を選ぶ理由は以下の3つだ。

  1. 夫が運転好きで、長距離の運転も厭わないから。
  2. 車があると、都市や観光地以外の場所も見て回れるから。
  3. 荷物が多いから。

夫は都市よりも圧倒的に自然を好み、私もメジャーな観光地よりマイナーな場所を探索するのが好きなので、能動的な移動手段が不可欠なのである。そして、旅行のスタイルもハイキングしたり野鳥を観察したりなどアクティブ系なため、道具がいろいろと必要になる。トレッキングシューズや双眼鏡、超望遠レンズのついたカメラ、そして最近はドローンを持って行くこともあり、車でないと運搬が大変だ。また、旅先でも化石を採集したりなど、持ち帰るものも多くなっている。幸い、夫は運転が苦にならないタイプで、知らない国でも悪路でもへっちゃらなのが助かる。

自宅からオーストリアを抜けてイタリア本島を南下し、カラブリア州ヴィラ・サンジョヴァンニ(Villa San Giovanni)の港から車ごとフェリーでシチリア島のメッシーナ(Messina)に渡り、帰りはパレルモ(Palermo)から夜行フェリーでナポリ(Napoli)へ移動、そこから北上して帰って来た。シチリアへ到着してからの移動ルートは以下のマップの通りである。エオリエ諸島のリパリ島へも車ごとフェリーで渡り、その他の島へは小型ボートで移動した。

 

今回はひとまずここまで。