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2017年から運営して来た当ブログですが、容量がいっぱいになってしまいました。

ドメインごと別のサービスへ引っ越すことも考えたのですが、大変なのでやめました。このブログはこのまま残し、今後はnoteに書いていくことにします。

ぜひご訪問ください。

ChikaTravel (note)

 

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UNESCOグローバルジオパークTERRA.vita特集 3 カルクリーゼの「ウァルスの戦い」の現場を歩く

TERRA.vitaには自然や地質学的な見どころが多いが、それだけではなく、歴史や考古学の重要スポットもある。TERRA.vita特集の最終回の今回は考古学スポット、カルクリーゼ(Kalkrise)のVarusschlachtミュージアムを紹介したい。 前回の記事で紹介したバークハウゼンの恐竜の足跡を見に行くために車を走らせていたとき、"Varusschlacht"と書かれた看板を見かけた。私はそれが何を意味するか知らず、そのままスルーしかけたが、夫が「へー、Varusschlachtの現場ってこの辺か〜」と呟いた。「何それ?」「ほら、ゲルマン部族が一致団結してローマ軍を倒した戦いの場だよ」「ん?それって、もしかしてトイトブルク森の戦いってやつ?」「そうそう、それ!」「あれっ?でも、トイトブルクの森って、ここよりももうちょっと南じゃなかったっけ?」「それがね、戦いの現場がどこだったのか長いことわかってなくて、トイトブルクの森のデトモルトのあたりとされていたけど、わりと最近、その現場らしい場所が見つかって、トイトブルクの森とはちょっと離れていたらしいよ」 へー、そうなんだ。なんかよくわかんないけど、せっかく通りかかったから行ってみる? Varusschlacht(日本語では「ウァールスの戦い」や「ウァルスの戦い」と表記されるようだ)の現場とされる場所は、オスナブリュックの北17kmほどに位置するブラームシェ(Bramsche)という町の一部、カルクリーゼ(Kalkrise)にある。看板を見ながら行くと、ミュージアムがあった。       「ウァルスの戦い」の背景を先にざっくりまとめておこう。 「ゲルマン人」という概念は2世紀にケルト人による記述によって初めて歴史に登場し、その後、古代ローマ人が使うようになり定着した。しかし実際には、ゲルマン諸部族は部族ごとに分かれて生活し、それぞれの部族名のみで自らを認識していた。当の本人達は「オレたちゲルマン人!」というような統一的なアイデンティティは持っていなかったのだ。それどころか、部族同士でたびたび衝突していたほどで、一致団結して非ゲルマン系の民族と戦うという発想は希薄であった。古代ローマ帝国はそんなゲルマン諸部族の住む地域、つまり彼らが勝手に「ゲルマニア」と呼ぶ地域を支配下に置こうと、紀元7年、プブリウス・クィンクティリウス・ウァルスをゲルマニア総督として派遣する。ゲルマニアにやって来たこのウァルス総督はわりあいと穏健派で、力づくでゲルマン諸部族を征服しようとはせず、かれらをうまく手懐けているかのようだった。特にケルスキ族の長とは親交が深く、共に食事をし酒を酌み交わすことすらあった。というのも、ケルスキ族の長の息子アルミニウスは、幼少期にローマに人質に取られ、ローマ式の教育を受けて帰って来た青年だった。帰国子女(?)なのでラテン語もペラペラで役に立つ。しかし、そんな一見、平和的な空気の裏で自由を愛するゲルマン諸部族は「ローマ人にコントロールされたくない!」「貢ぎ物ばかりさせられて、たまったもんじゃない」と不満を募らせていた。 ウァルス総督に信頼を寄せられていたアルミニウスだったが、頭はローマ人でも心はやっぱりゲルマン人であった。密かにゲルマン諸部族をまとめ、ローマ軍打倒計画を企ていたのだ。そして、紀元9年、アルミニウス率いるゲルマン軍は森の中でローマ軍を待ち伏せ攻撃し、ほぼ全滅させるという大勝利を収める。裏切られて敗北し、ショックを受けたウァルス総督は自害した。これが「ウァルスの戦い(Varusschlacht)」だ。ローマの歴史家タキトゥスはかの有名な著作「ゲルマニア」の中でこの戦いについて記述した。でも、その具体的な場所は書かなかったので、戦いの場所がどこだったのか、はっきりしたことは長いことわからなかった。きっとここだろうという候補地がなんと700箇所くらい上がっていたらしい。1987年、英国人のアマチュア考古学者がカルクリーゼで古代ローマの銀貨と武器を発見。それをきっかけにカルクリーゼにおける考古学発掘プロジェクトが開始した。 それでは博物館を見ていこう。 博物館の展示はローマ人とゲルマン人の社会や文化の違いの説明から始まっている。ローマ社会は周知の通り、ヒエラルキーが明確である。それに対し、 ゲルマン人は部族ごとに暮らし、統一的な王や皇帝はいない。部族によっては貴族階級的な集団がいたり、明確なリーダーがいる場合もあったが、多くの部族については詳しいことはわかっていないらしい。タキトゥスによると、ゲルマン部族にはお役人は存在せず、何かあれば新月の夜にディング(Thing)と呼ばれる会議を開いてみんなでどうするかを決めていたそうだ。でも、ゲルマン人に関して残っている当時の記述はほぼすべてローマ人目線のものなので、本当に書かれている通りだったのかはわからない。 ゲルマン人はローマ人のように整備された都市を作らず、小さな集落を作って暮らしていた。画像のような長屋を人間と家畜のスペースに区切って、一つ屋根の下で生活するのが一般的だった。 このように立派なローマ兵士の武装具と比べ、 ゲルマン戦士の装具はミニマル。ゲルマン人は組織化された軍隊を持たず、戦いへの参加は各自の自由意志に委ねていた。   カルクリーゼでは17世紀から、しばしばローマの金貨が見つかっていた。1885年に歴史家…
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UNESCOグローバルジオパーク TERRA.vita特集 2 バークハウゼンの恐竜の足跡

前回に引き続き、オスナブリュックを中心に広がるUNESCOグローバルジオパーク、TERRA.vita内の見どころを紹介しよう。今回のスポットはバークハウゼン(Barkhausen)というところにある恐竜の足跡が残る岩壁だ。 恐竜の足跡を見るのは実は初めてではない。これまでにフランクフルトのゼンケンベルク自然博物館やゲッティンゲン大学地学研究所博物館で恐竜の足跡のついた石板を目にして感動した。でも、今回訪れるバークハウゼンでは博物館の中ではなく、それが発見された場所で直に見ることができるというのだから、さらにエキサイティング。   バークハウゼンという地名の場所は複数あるので、間違わないよう注意が必要だ。目当ての場所はバート・エッセン(Bad…
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UNESCOグローバルジオパークTerraVita特集 1 ピースベルクとオスナブリュック産業文化博物館

これから3回に分けてニーダーザクセン州オスナブリュック近郊の自然公園、TERRA.vitaの見どころを紹介しようと思う。正確にはTERRA.vita Natur- und Geopark(テラヴィタ自然・地質学…
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野鳥の宝庫、UNESCO世界遺産ワッデン海 

夏もそろそろ終わり。寒くなる前にと、遅めの夏休暇に出かけて来た。行き先はかねてから行きたかったワッデン海(Wattenmeer) 。 ワッデン海はデンマークのスカリンゲン(Skallingen)…
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「ベルリン・ブランデンブルク探検隊 給水塔」の電子版ができました

7月に友人のライター、久保田由希さんとの共著で「ベルリン・ブランデンブルク探検隊 給水塔」を出版しましたが、幸いにも多くの方が興味を持ってくださり、久保田さんが日本へ持ち帰った分は数日で売り切れ、ドイツ国内の在庫も残りごくわずかとなりました。ご購入くださった皆様、ありがとうございます。心よりお礼を申し上げます。 極めてマイナーな内容ということで限定部数しか印刷していませんでしたが、電子版が完成しましたのでお知らせいたします。紙の本同様に電子版もベルリン在住のデザイナー、守屋亜衣(@ai_moliya)さんが担当してくださいました。 紙の本に収録した内容(全48ページ)に、電子版ボーナスページ4ページを加筆しました。価格は980円。私のオンラインショップ「まにあっくドイツショップ」からご購入頂けます。1回のご購入でpdfとePubの両方をダウンロード頂けます。 そして、これまでに「給水塔」をご購入くださった方、これからご購入くださる方全員にプレゼントがあります!! プレゼント1 紙版・電子版をご購入のみなさまに、私がGoogle…
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ホルツマーデンのポシドニア頁岩で化石収集

2018年から始めたドイツ国内での化石収集アクティビティも回数を重ね、少しづつ慣れて来た。今のところはまだ特定の地質時代や特定の種類の化石を集めているわけではなく、面白そうなエクスカーションに手当たり次第申し込んでいる段階だ。 初回のゾルンホーフェンエクスカーションから始まり、アイフェル地方、フンスリュック山地、ハノーファー近郊、フランケン地方などを回っていろいろな化石収集を体験して来たが、今回の目的地はホルツマーデンである。これまでに何度も利用しているエクスカーション提供団体、GeoInfortainmentを通じて申し込んだ。2019年2月にホルツマーデンの化石博物館、Urwelt-Museum…