女性の生き方について考えさせられるベルリン工芸博物館の服飾史展示

去年の10月にMeyenburgという町の服飾博物館を見に行った。そこでは1900〜1970年代の女性の服装の歴史を知ることができ、面白かった。似たようなものが他でも見られないかなと検索したところ、ベルリン工芸博物館(Kunstgewerbemuseum Berlin)にもヨーロッパ服飾史の展示があるらしい。工芸博物館は去年の暮れに購入したベルリンの年間ミュージアムパスで入れる。これは行くしかない!

場所はベルリンフィルハーモニーの裏手。

1867年にロンドンのヴィクトリア&アルバート美術館を手本にして建設されたこの博物館では中世から現代に至るまでの工芸品を見ることができるのだが、今回はその中の服飾に的を絞ることにした。

1730年代から1970年代までの女性の衣装及び装飾品が陳列されている。18世紀のヨーロッパではフランスがファッション界を牽引しており、当時の富裕層の女性のドレスといえば優美な「ローブ・ア・ラ・フランセーズ」。胴部をコルセットで締め付け、スカート部分はパニエで横方向に広げていた。

1770年以降はフランスの啓蒙思想やイギリスの生活様式の影響により、新しいタイプのドレス、ネグリジェドレスが流行した。フランス革命後は簡素なハイウェストのシュミーズドレスに。着やすそう。

 

しかし、1840年代に入ると再びウエスト締め付け、スカートふんわりスタイルに逆戻り。

イギリスの昼間外出用ドレス。スカートを広げるためにはペチコートを重ね着する必要があったが、クリノリンと呼ばれるフレームが発明されたことでスカートはどんどん大きくなって行った。

舞踏用ドレス。踊りにくそう。

夏用ドレス。布地は薄いけれど、ドレープたっぷりで暑苦しそう。(自分が着ることを想像すると文句ばかり言ってしまう。

 

こちらは1880年代のインフォーマルなハウスドレス。インフォーマルなハウスドレスって部屋着のこと?それでこの形とは、当時の女性はさぞかし大変だったこと。自分では何もしなくても良い裕福な女性限定だったのだろうが、これでは家でゴロゴロしているわけにもいかない。

何しろ後ろがこれだから、、、。バッスルスタイルと呼ぶのだそう。

ひ〜。振袖の着付けも窮屈で辛いけど、こういう下着を長時間つけていたくはない。

コルセット。

ストッキングまでこんなに紐がついて、、、、。

ギャー。どうやって履いたの?足首部分が細すぎる。

1900年頃のSライン舞踏会用ドレス。少しシンプルになってほっとした。このデザインになると現代のドレスに通じるものがあるね。

でも、靴は妙に小さい。日本の現代のサイズだと22くらいだろうか。

黄金の1920年代のファッション。開放的で躍動的なギャルソンヌスタイルへ。

この頃の靴のデザインはもう現代のものと変わらない。

1940年代オフィスファッション。

あっ、これ可愛い。と思って見ると、イヴ・サン・ローランのデザインだって。こんなのは今着てもおかしくなさそう。

1950年代はやっぱり明るく楽しいね。

1960年代。母親のタンスの奥に眠ってそうなスタイルの服。もうここまで来るとヨーロッパの服飾史というよりもグローバルだろうか。

1970年代。個人的にはこれが一番気に入った。この未来感がいい。現在から見ると未来ではなく過去なんだけれど、それでも未来感があるよね。

 

展示された衣装や小物は美しかったし、興味深い展示だったけれど、女性とはどうあるべきかという時代の価値観がファッションに反映されていて女性の生き方について考えてしまった。現代でも米国ファーストレディの衣装が云々されたりするが、どうにも複雑である。お洒落は素敵なものではあるけれど、あまり期待されても困るというか、お洒落をするもしないも個人の自由が許される時代と立場でよかったとしみじみ感じた。

 

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