グーグルマップを眺めるのも好きだが、マップを作るのも好き。Google MyMapsを使ってよく自分用のマップを作成している。

行った場所や行きたい場所をグーグルマップに登録していくのも楽しいが、分野別のマニアックの地図があったら良いのではないかと思いつき、作ってみることにした。どんな分野でもいいのだけれど、とりあえず「まにあっくドイツ観光」の扱う観光分野で特にスポットが多く、全国に散らばっている考古学スポットの地図を作成した。名付けて「ドイツ考古学スポットマップ」。

アイコンのある場所が考古学関連のスポットのある場所。赤っぽいアイコンは行ったことのあるスポット。こうやって見ると、全国の考古学スポットはすごい数!まだ全然行ってないなあ。Google MyMapsでは複数レイヤーを作成してレイヤーごとに表示できるので、「考古学総合博物館」「ローマ関連遺跡・博物館」「リーメス(古代ローマとゲルマンの領土の境界線)」「ケルト・ヴァイキング・ゲルマン・スラブ関連」「エジプト関連」「古代ギリシア関連」「旧人類関連」「野外博物館」「その他の発掘地」にカテゴリー分けした。ローマ関連の野外博物館はどちらのカテゴリーに入れるか迷ったけれど、だいたいは野外博物館の方に分けた。

ローマ関連とリーメス関連だけを表示するとこんな感じ。当たり前だけれど、古代ローマとゲルマン人の領土の教会であるリーメスの南側の古代ローマの領土に集中している。

アイコンは「博物館」「歴史的建物」「鉱山」(← ローマ時代の炭鉱跡がいくつかある)と「ハイキングルート」の4種類を使っている。複数アイコンが使えないようなのが残念。野外博物館もしくはテーマパークのアイコンもあるとよかったのだが、、、。赤っぽいアイコンを押すと、私が書いた記事が表示されるようにリンクを貼った。

Google MyMapsではルート作成もできるのが便利。たとえば、ハノーファーからミュンスターまで行く途中に考古学スポットを拾って行きたければ、こんな感じになる。これは車で行く場合ね。

この地図を作るのに丸一日かかったけど、なかなか良いものになったと思う。観光スポットの情報は分散しているし、リストにまとめても場所をその度に確認しなければならないのは面倒だから、一目で位置関係がわかるのはかなり便利。田舎のごく小さな遺跡はとても網羅しきれないので完全なマップとは言えないけれど、既存の考古学博物館は大部分を登録したつもり。ときどきアップデイトして最適化していく。それにしても恐るべしドイツ考古学の世界!考古学者でも全て見ることは不可能であろう。

マッピング作業はかなり楽しかったので、これからいろんな種類のまにあっく観光マップを作って行こうと考えている。

 

この「ドイツ考古学スポットマップ」は以下のリンクからアクセスできます。

ドイツ考古学スポットマップ

 

 

このブログを見てくださった方からよく聞かれる。

ああいうマニアックな観光スポットをどうやって探しているのですか

メジャーな観光地ならガイドブックやインターネットの観光サイトに載っているけれど、マイナーなところはそもそも情報が少ないので、偶然人に教えてもらったりしなければなかなか見つけられないのでは?と思う人が多いようだ。

私はマイナーな観光スポットを見つけるのが趣味なので、日々、いろんな手段を使って新たなスポットの発掘に取り組んでいる。主にどんなことをしているかについて書いてみることにしよう。

 

グーグルマップの活用

グーグルマップを眺めるのが趣味兼日課で、行ったことのない場所をクリックし、そこに何があるかを見る。画像はポツダムの例。

「In der Nähe (日本語版では「周辺のスポット」)ボタンをクリックして「Museen(博物館)」と入れると、次のように情報が出て来る。

 

州や都市の公式サイトの観光ページや観光協会のサイトをチェック 

エアフルトのサイト

サイトにある情報を読んで面白そうなスポットがあったら、YouTubeで動画がないかを検索する。例えば、エアフルトのサイトにシナゴーグの情報があったので、動画検索してみた。

 

観光パンフレットの収集

ツーリストインフォメーションや各観光スポットに置いてある観光パンフレットの類をあるだけ貰って来る。田舎のマイナーな観光スポットのパンフレットは現地にしかないことが多い。聞いたこともないような小さな町や村にも結構面白いものがある。そういうスポットを発見したときは嬉しい。

まにあっくドイツ観光企画室の床

 

書店で観光ガイドブックをチェック

ドイツにはマニアックな観光ガイドがたくさんある。しかも、どんどん新しいものが出版される。

壁の棚にある本全部、ドイツ国内の観光ガイドブック

 

ミュージアムショップの書籍をチェック

マニアックな情報を得るのにとても重要!ミュージアムショップにはテーマ関連書がたくさん売っていて、類似スポットの情報が載っている。いろんな分野の本を幅広く読むと、行ってみたい観光スポットの種類が増えるので楽しいよ。

化石や岩石の本

 

Wikipediaの観光スポットリストをチェック

Wikipediaには分野別博物館リストがある。完全に網羅しているわけではないけれど、かなり使える。

Wikipedia: Liste deutscher Museen nach Themen

 

各分野の研究会、支援団体、同好会サイトをチェック

テーマごとの専門サイトは詳しい説明を含む観光情報が充実していて、とても有用だ。例えば化石発掘場所なら、こんなサイトをチェックしている。

Steinkern.de

 

人の話に耳をそばだてる

ドイツ人は旅行好きな人が多いので、「バカンスにはどこへ行った?」などと質問し、面白そうな情報はすぐにメモする。ドイツ人相手に限らず誰に対しても旅行好きであることを日頃から公言していると、いろんな人が「こんな場所があるらしいよ」と面白そうな場所を教えてくれる。実際、この「まにあっくドイツ観光」プロジェクトで行った場所の中には「こんな場所があって面白そうだから、行ってきたら?」と勧められて行った場所がいくつもあるのだ。

 

SNSで良い観光情報を流すアカウントをフォロー

集めたいと思う分野の情報を自分から発信すると、それに詳しい人がふぁぼってくれたりRTしてくれたりするので、その人のアカウントを見に行き、面白い情報を発信していたらフォローすると、観光のヒントになる情報が流れて来るようになる。大変便利。

 

こんな感じで情報収集し、行ってみたい場所に片っ端から行き、そこで得た情報をまとめて記事にして発信しているのが当ブログ。ネット時代の今は情報はいくらでもあるとはいえ、外国のマイナーな場所についての情報はやはり現地語によるものが圧倒的だ。ドイツの観光に関しては、ドイツ語が理解できると得られる情報量が膨大になる。英語の情報もたくさんあるけれど、現地語の情報量にはかなわない。日本語限定となると、すごく少なくなってしまう。

なので、ドイツ在住翻訳者としてのスキルを使って、これからもドイツのマニアックな観光情報を日本語で発信していきたいと思うので、記事のRTなどで応援して頂けたらとても嬉しいです!!

 

noteでも「まにあっくドイツ観光裏話」を音声で配信しています。