年が明けたので、2023年の活動について軽くまとめておこう。

2022年はこちらにまとめたように、探検仲間の久保田由希さんとの共著で本を執筆し(『ドイツの家と町並み図鑑』)、同時にアニマルトラッキングを本格的に学ぶという2つのプロジェクトが1年の大半を占めた年だった。とても充実していたけれど、2023年はパンデミックも収束したことだし、旅を再開したい。フレキシブルに動けるよう、旅以外のプロジェクトは持たないことにした。

2023年に実行した旅は以下の通り。

 

3月 エジプトのマルサ・アラムでスキューバダイビングに初挑戦

スノーケリングが大好きで、いつかダイビングもやってみたいと長年、思っていた。念願叶って、ついに紅海に潜ることができた。正直に言って、初めての体験は怖かったけれど、海面下にはとてつもなく広く深い未知の世界が広がっていることを実感できた、大きな体験だった。帰宅してから海洋生物学の本を読み漁った。特に紅海で目にしたウミガメが忘れられず、ウミガメに関する本は3冊読んだ。ダイビング体験によって、また新たな興味を開拓できたのが嬉しい。

 

5月 ワッデン海国立公園でバードウォッチング

カオジロガンの群れを見に、世界最大の日方が広がるワッデン海国立公園のベルトリンクハルダー・コークへ。圧巻だった。

 

7月 スコットランド、グラスゴーのモダンデザインに触れる旅

久しぶりの一人旅でグラスゴーへ。グラスゴーを目的地に選んだのは単なる思いつきだったが、現地でグラスゴースタイルと呼ばれるスコットランドのモダンデザインについて知ることに。その巨匠であるC.R.マッキントッシュのデザインが素晴らしい。

 

8-9月 北海道ジオ旅行

今年のハイライト旅行。企画・準備に半年ほどかけ、約3週間の日程で北海道のジオパーク・ジオサイトを周り、帰宅してからも資料を読んで記録することにかなりの時間を費やしたので、ほぼ1年中取り組むことになった。この旅行を通して、地質や岩石についての理解が一段高まった気がする。日本はジオサイトの宝庫だけれど、その存在や素晴らしさは国外ではあまり知られていないようなので、少しでも伝えることができたらと思い、この旅行についてドイツ語でプレゼンスライドを作った。今年(2024)、ポツダムの地質学同好会にて発表することになっている。

 

12月 ポーランド、ヴロツラフへ小旅行

友人に誘われて1泊2日の弾丸旅行。クリスマス直前だったので、帰宅してからドタバタと忙しく、いまだ未消化。ドイツの隣国なのにほとんど知らないポーランド。今後、機会を見て深掘りしたい。

 

今年のテーマは海の生き物、野鳥、石や地層、そして文化だった。こうして考えてみると、やっぱり私の精神世界は旅を中心に回っているようだ。死ぬまでにやりたいことのバケットリストを作っている人がいるけれど、私がバケットリストを作るとしたら、「〇〇へ行って××をする」ばかりになるだろうなあ。旅のほかには読書も好きだし、新しいことを学ぶのも好きだけれど、それらもやはり旅に直結している。旅で得た刺激がきっかけで本を読み、また本を通じて興味が湧いた場所へ出かけていく。旅で目にして気になったことから新しい分野への関心が深まり、学びたいという意欲が湧くのだ。

 

2024年も旅多き1年にしたい。事始めは1月半ばに出発する、コスタリカ・ジャングル探検旅行。コスタリカは2度目だけれど、コロナ禍で旅行に出られなかった期間に学んだアニマルトラッキングのスキルが少しは役立つのではないかと期待。