自宅の庭でバードウォッチングをしよう!と思い立ってから1年が経過した。それ以前にも庭で野鳥の姿を目にすることはよくあったのだけれど、真剣に見たことはほとんどなかった。真っ黒でクチバシが黄色く、ひときわ歌声の良いクロウタドリ(Amsel)だけはさすがに認識していたが、他の鳥はどれが何なのか、さっぱりわからない。だって、鳥ってやたらと種類がいるしねえ。

クロウタドリ(Amsel)

 

鳥に疎い私であったが、おととし休暇でパナマを訪れ、多くの美しい野鳥を見たのがきっかけで(わいるどパナマ観光)、突如、野鳥ファンになってしまった。そう、私はちょっときっかけを与えられると、どハマりするたちなのである。

ドイツにだって野鳥はたくさんいる。まずはドイツの野鳥が知りたい。そうだ、手始めに庭に来る野鳥を観察しようと決め、どのように始めたのかについては、以下の過去記事に記した通りである。

→  ドイツのネイチャーツーリズム2 自宅の周りでバードウォッチング

→  シジュウカラの育児観察記録その1 巣箱の設置 (シリーズでその10まであります)

始めてみると、これが思いのほか楽しくて、今ではすっかり趣味として定着した感がある。1年間観察し、自宅の敷地内だけでも以下の22種の野鳥を確認できた。

アオガラ(Blaumeise) シジュウカラ(Kohlmeise) エナガ (Schwanzmeise) ズキンガラス(Nebelkrähe) スズメ(Feldsperling) イエスズメ(Haussperling) ヨーロッパコマドリ(Rotkehlchen) ゴシキヒワ(Stieglitz) ゴジュウカラ(Kleiber) クロウタドリ(Amsel) カケス(Eichelhäher) モリバト(Ringeltaube) ホシムクドリ(Star) シロエリヒタキ(Halsbandschnäpper) クロジョウビタキ(Hausrotschwanz) アカゲラ(Buntspecht) クマゲラ(Schwarzspecht) キクイタダキ(Wintergoldhähnchen) カンムリガラ(Haubenmeise) ウタツグミ(Singdrossel) マガモ(Stockente) カササギ(Elster)

2023年3月7日最終追記: さらに、アオゲラ(Grünspecht) コアカゲラ(Kleinspecht) マヒワ(Erlenzeisig)ハシブトガラ(Sumpfmeise) ヒガラ(Tannenmeise) ムナフヒタキ(Grauschnäpper) マダラヒタキ(Trauerschnäpper) アオサギ(Graureiher) ズアオアトリ(Buchfink) アトリ(Bergfink) シロビタイジョウビタキ (Gartenrotschwanz) シメ(Kernbeißer) ウソ(Gimpel)がやって来た。

我が家の周囲は森と湖なので、自宅周辺も含めるともっともっと多くの野鳥がいる。森の縁を猛禽類が飛んでいたり、森からフクロウの鳴き声が聞こえて来る。渡りの季節にはガンやツルの群れが庭の上を飛んで行く。

種を特定するには、鳥を見つけたらまず写真を撮り、それを本やネットの鳥の画像と見比べて判断する。鳥は素早いのでうまく写真が撮れないことも多いし、どうにか撮れても似たような外見の鳥がたくさんいて識別はなかなか難しい。でも、だからこその面白さがある。わかる鳥が一つづつ増えていくのは楽しい。ドイツでは野鳥観察はメジャーなので、関連書籍がたくさん出ており、ネット上にも情報がたくさんある。ほとんどはドイツ語の情報だけれど、ラテン語の学名が併記されているので、そこから和名を検索することができる。

以下は、私が野鳥観察に活用している情報リスト。

野鳥関連のドイツ語情報ソースまとめ

 

書籍

ドイツには自然観察のためのガイドブックが非常に豊富にある。中でも自然科学の啓蒙本に特化したKosmos出版のフィールドガイドは定番中の定番だ。どこの書店にも置いてあるし、野鳥関連フィールドガイドも目的別、フィールド別にたくさん出ていて、重宝である。どれも見やすく、サイズ感良く、装丁も綺麗なので眺めてるだけでもワクワクする。

  • Kosmos出版の野鳥ガイド

Welcher Gartenvogel ist das? Kosmos Basic : 126 Gartenvogel einfach bestimmen (2019)

庭によく来る野鳥126種の情報を収めたフィールドガイド。ポケットサイズで片手で持ちながらパラパラ見ることができて便利。

Welcher Gartenvogel ist das? 100 Arten beobachten und erkennen

こちらも同様に庭に来る野鳥のガイドブックで、私はこれを愛用している。掲載されているのは100種と、上のポケットガイドよりも少し少ないが、画像が大きく見やすい。ドイツの庭で見られる野鳥に関する背景情報が多く載っていて、専用のアプリ、KOSMOS Plusを使えば掲載されている鳥の鳴き声を聞くことができる。

Was fliegt denn da?

ヨーロッパの野鳥540種を収めた充実のフィールドガイド。こちらも、アプリKOSMOS Plusが使える。

Der Kosmos Vogelführer Alle Arten Europas, Nordafrikas und Vorderasiens

ヨーロッパだけでは飽き足らない!という人にはこちら。アフリカ北部と西アジアの野鳥も掲載。

Vögelbeobachten in Norddeutschland

ドイツ北部のバードウォッチングスポットを集めた詳しい〜フィールドガイド。GPS位置情報付き。

Vögelbeobachten in Ostdeutschland

上のフィールドガイドのドイツ東部エリア版。

Vögel futtern, aber richtig: Das ganze Jahr füttern, schützen und sicher bestimmen

野鳥に餌をやる際に留意すべき点について解説した本。ヨーロッパでも野鳥の個体数は激減しており、保護のため、特に冬場に庭に野鳥の餌を用意することが奨励されている。でも、その種ごとに適切な餌の与え方があって、間違ったやり方をすると逆に野鳥の健康を損ねてしまうこともある。我が家でも庭に餌台を設置しているので、この本を購入した。

  • それ以外の出版社の本

Die Vogelwelt der  Nuthe-Nieplitz-Niederung

我が家からもっとも近い野鳥保護区、Nuthe-Nieplitz自然公園で見られる野鳥の本。ベルリンの南西40kmに位置するNuthe-Nieplitzでは、特に冬場は渡り鳥がたくさん見られるので、カメラを持って散歩に行くのがとても気に入っているのだ。

Vögelstimmen: Unsere Vögel und ihre Stimmen

ボタンを押すと鳥の鳴き声が聴こえる。とっても素敵な図鑑。この本のおかげで、夏場の夜に森からよく聞こえてくる鳴き声はモリフクロウ(Waldkauz)の鳴き声だということがわかった。

Zugvögel im Wattenmeer: Faszination und Verantwortung

北ドイツ、ワッデン海に見られる渡り鳥とその保護についての書籍。9月にワッデン海へ休暇に行き、野鳥の世界に魅せられて思わず購入してしまった。専門的な内容なのでさらっと読める本ではないが、時間のあるときにじっくり読みたい。

雑誌

野鳥ファン向けの雑誌もいくつか刊行されている。プロの野鳥写真家による美しい写真と共に最新の野鳥関連情報や特集記事を読めるのが良い。

Der Falke

Vögel

ウェブサイト

  • NABU

野鳥に関する情報なら、ドイツ最古の野鳥保護団体、NABUのサイトの情報が充実している。NABUは現在は自然保護活動全般に取り組んでいて、サイトには野鳥以外の情報も多い。野鳥の情報なら、例えば以下のページが参考になる。

Vögel

NABU-Vogelporträts

Beobachtungstürme in Brandenburg(ブランデンブルク州の野鳥観察塔マップ。各州の自然保護区についても同様の情報がある)

  • ドイツ・アヴィファウニスト協会 Dachverband Deutscher Avifaunisten (DDA)

ドイツ・アヴィファウニスト連盟はドイツ全国の野鳥モニタリングプロジェクトのコーディネイトを行う包括的組織。

DDAのWebサイト

DDAの野鳥データバンク、Ornitho.deでは、ドイツ国内で観察できる野鳥の情報をほぼリアルタイムで得ることができる。(ドイツ語の他、英語、フランス語のページもあり)

Ornitho.de

  • Wikipediaにある関連ページ

ドイツの野鳥リストを科ごとに分類したリスト

List der Vögel in Deutschland

ドイツ国内の野鳥保護区リスト

Vogelschutzgebiete in Deutschland

  • 羽関連のサイト

鳥の羽から種を特定するためのサイト

Vogelfedern – eine Bestimmungshilfe

鳥の羽標本が数多く登録されているデータバンク

Featherbase

博物館

ドイツ全国の自然史博物館では、その地域に生息する野鳥の展示が見られる。私がこれまでに行った中では、以下の博物館の野鳥関連展示が特に充実していた。

Altenburg: Mauritanium

Bamberg: Naturkundemuseum Bamberg(「鳥の間」が美しい!関連過去記事はこちら

Berlin: Museum für Naturkunde

Frankfurt am Main: Senckenbergmuseum

Halberstadt: Heineanum

Hannover: Landesmuseum Hannover

You Tube

You Tube上にも野鳥関連のドキュメンタリー動画などが数多くアップされている。以下は私のお気に入り動画。

Vogelkunde mit Dr. Uwe Westpha

130種の鳥の鳴き声を真似できる鳥博士、Dr. Uwe Westphal先生がすごすぎ!!

ARTE:  Zugvogel Storch

北東ドイツでよく見られる渡り鳥、シュバシコウに関するドキュメンタリー

Arte: Die fantastische Reise der Vögel

渡り鳥に関するドキュメンタリー

アプリ

NABU Vogelwelt

NABUのドイツ野鳥識別アプリ。機能はシンプルだけどその分使いやすいので、散歩中に鳥を見かけたときなど、忘れないうちにさっと調べられて便利。無料。

Merlin Bird ID

コーネル大学が開発した世界対応のすごい無料野鳥アプリ。スマホで野鳥を撮影し、どこで見かけたのかなどいくつかの質問に答えると、種を推定して教えてくれる。種ごとの分布マップを見たり、鳴き声を聴くこともできる。このアプリで調べた野鳥のデータはデータバンクに登録されるので、コーネル大学の野鳥研究に貢献できる。

BirdNET

鳴き声を録音すると、何の鳥か識別してくれるアプリ。鳥の姿が見えないけれど声がよく聞こえるときに便利。

BirdID

鳥ゲームアプリ。野鳥の画像が表示され、種を当てる。いろいろな角度から撮った画像が使われているので、実際のバードウォッチングの練習になってよい。

野鳥インフォメーションセンター

NABU Naturschutzzentren

ドイツ全国にあるNABUの自然保護センターではそれぞれの地域の野鳥の情報が得られる。リンク先のマップが便利。

SNSアカウント

SNSで野鳥関係アカウントをフォローすると、何もしなくても可愛い野鳥の写真や動画、ニュースが流れて来るので、いつの間にか野鳥の知識が増えていく。

NABUのTwitter アカウント

NABUのInstagramアカウント

Nordrhein-Westfälische OrnithologengesellschaftのTwitterアカウント

DDA(Dachverband der landesweiten regionalen ornithologischen Verbände in Deutschland)のTwitter アカウント

Landesbund für Vogelschutz e.V. のTwitterアカウント

 

e-ラーニング

Naturguckerakademie

ドイツの野生動物について本格的に学べるNABUの無料eラーニングサイト。現在(2022年3月29日)、野鳥講座、脊椎動物講座、哺乳類講座の3つがアップされている。それぞれの講座の内容を終了すると終了証明書がメールで送られて来て、ウェビナーへの参加資格が得られる。(野鳥講座を受講しましたが、とても充実していました)

 

とりあえずはこんなところ。もっと見つけたら随時追加します。