
庭で野鳥の営巣観察2024 その2 シジュウカラのヒナたちが生まれた!
2024年春の野鳥営巣観察の続き。前回の記事で、庭に設置した3つのカメラ付き巣箱のそれぞれで営巣が始まったことを書いた。以下はそれからおよそ3週間が経過した、現在の…

ベルリンで「街角地質学」ごっこ ① ジャンダルメンマルクト周辺の石材
前々から欲しいと思っていた本を購入した。石材を見ながら街を歩く活動をしておられる名古屋市科学館主任学芸員、西本昌司先生の『東京「街角」地質学』という本だ。ジオパークや石切場に石を見にいくのも楽しいけれど、街の中でも石はいくらでも見られる。建築物やインフラにいろんな石が使われているから、見てざっくりとでも何の石か区別できるようになれば楽しいだろうなあと思って、この本を日本から取り寄せた。読んでみたら、想像以上にワクワクする本だ。石についての説明もわかりやすいし、特定の種類の石が使われた背景も面白い。さっそく自分でも街角地質学を実践してみたくなった。
とはいっても、東京へ行けるのはいつになるかわからないので、まずは住んでいるドイツの町で使われている石材を見に行くことにする。この目的にうってつけの"Steine…

庭で野鳥の営巣観察2024 その1 3つの巣箱で同時進行
2020年から始めた庭の巣箱カメラを通した野鳥の営巣観察、早いもので今年で5年目!
思えばこれまでにいろいろなことがあった。最初の年、2020年の春にはオークの木に取り付…

ヒダ状の氷河地形を観察できるUNESCOグルーバルジオパーク、ムスカウアー・ファルテンボーゲン
北ドイツに住むようになって以来、氷河地形が気になってしょうがない。氷河地形といっても北ドイツのそれはアルプスのような山岳氷河が形成した地形ではなく、かつてスカンジナビアから北ドイツまでを覆っていた大陸氷河が広い大地に残した痕跡である。
こちらの過去記事に書いたように、ベルリンの北東には氷河地形をテーマにしたジオパーク、Geopark…

【コスタリカ旅行記 番外編】 コンドルとその他の腐肉を漁る野鳥
コスタリカ滞在中、多くの野鳥を見た。その中で、最もよく目にし、かつ存在感の大きい野鳥はコンドルだったのではないか。コスタリカの至る場所で、コンドルの群れが滑空していた。
子どもの頃から「コンドル」と聞くと、羽を大きく広げて広い空を優雅に飛ぶ姿が目に浮かび、なんとなく憧れがあった。しかし、パナマやコスタリカで実際のコンドルを目にするようになって、すっかり印象が変わってしまった。そう、コンドルは「ハゲタカ」と総称される、腐肉を食べる野鳥の仲間なのだ。生き物の死骸に群がり、肉を食いちぎる様はグロテスクで優雅なイメージとは真逆である。でも、頻繁に姿を見かけるだけに、気になる野鳥である。
手持ちのフィールドガイドによると、コスタリカには3種のコンドルがいる。その中で最も多く目にするのは、クロコンドル(Coragyps…

コスタリカ・ジャングル旅行2024 ⑱ ポアス火山国立公園 〜 そして旅は悪夢で終わった
「あれ、どうしたの?首から上が真っ赤だよ」
コスタリカ旅行の最終日。朝、目を覚まして夫の顔を見て、思わずつぶやいた。夫は色が白く、日に当たるとすぐに肌が真っ赤になる。でも、昨日は日焼けするほど暑かったっけ?
「え、そんなに赤い?」
「まるでヒメコンドルみたいだね」
屍を探してコスタリカの空を飛び回るヒメコンドルの禿げた赤い頭が思い浮かんだのだ。
「酷いなあ」
私の冗談に憤慨しつつ、夫は起き上がった。この日はポアス火山を見に行くことになっていた。でも、私は出かけるべきかどうか迷っていた。というのも、前の晩からお腹の調子が悪かったのだ。胃腸が弱い私は、熱帯を旅行すると、すぐにお腹を壊してしまう。コスタリカは安心して水道水の飲める国だとされているけれど、少しづつ細菌が体内に蓄積されてしまったのだろうか。今日のトレイルは残念だけどパスして、夫には一人で行ってもらおうか。
しばらく悩んだが、せっかくチケットを購入したし、今日が最後と思うとベッドで寝ているのも惜しい気がして、やっぱり出かけることにした。活性炭の錠剤を水で胃に流し込んで、車に乗り込み出発した。公園のエントランスでヘルメットを借り(義務)、まずは火口の見えるプラットフォームに向かう。火口まではエントランスから300mほどで、あっという間に着いた。
世界最大級の大きさを誇る火口はモクモクと煙を上げていた。すごいスケールだ。プラットフォームにまで強い刺激臭が漂って来て、むせそうになる。あまり長くはいられない。
プラットフォームからもう一つの火口湖であるボトス湖(Laguna…