Googleマイマップを使ったまにあっくドイツ観光マップの第5段、「ドイツ恐竜関連スポットマップ」を公開した。

カテゴリーは「恐竜パーク」、「恐竜の展示が見られる博物館」、「恐竜の足跡が見られる場所」の3つ。

恐竜パークはインドアの遊技場的なものとオープンエアのテーマパークがある。オープンエアのテーマパークの規模はまちまちだが、2kmの遊歩道に150体もの実物大恐竜モデルを設置しているパークもあり、モデルといえども見応えのありそうな恐竜パークがいくつも見つかった。子どもと一緒のお出かけにぴったり。

博物館へ行けば、本物の恐竜化石が見られる。マップには厳密な定義での恐竜だけでなく、首長竜や魚竜、祖始鳥などの展示が見られる博物館も含めた(ドイツ語で〇〇サウルスという名前がついているもの)。マップ上で赤くなっているスポットは私がこれまでに訪れた恐竜関連の展示のある博物館だ。他のまにあっくドイツ観光マップ同様、当ブログの記事をリンクしている。

説明の欄には、それぞれの博物館でどんな恐竜(または恐竜に順ずるもの)が見られるのかを書き入れた。これまでに行った博物館については自分の目で見て確認しているけれど、それ以外は博物館のウェブサイトの情報を拾ったので、全ての展示物の情報を網羅しているわけではなく、目玉展示物のみ。今後、見に行って確認できた情報を追加していこう。(ここの博物館でこんな恐竜を見たよ!という情報があれば、教えてくださると嬉しいです

その他に、ドイツ国内には恐竜の足跡の見られる場所もいくつかある。ハイキングルートになっているので、散策がてら恐竜について知ることができて楽しそう。

 

恐竜ファンの方、ドイツ在住でお子さんを連れてのお出かけ先を探している方、よかったら是非、このマップを利用してくださいね。

 

Googleマイマップを使ったまにあっくドイツ観光マップ作りの第四弾は「ドイツ灯台マップ」。

今回は自分のアイディアではなく、灯台ファンの方に「灯台マップを作ってみては」と言われてやる気になった。灯台マップと聞いたとき、「それは簡単だ。ドイツは北にしか海がないから、灯台の数なんてたかが知れているだろう」と甘く見ていたのだが、とんでもなかった。

まず、自分は灯台の定義をそもそも分かっていないということが判明。「灯台って、あの岬に立ってる赤と白のシマシマのやつでしょ」くらいの認識しか持っていなかったが、そのようなわかりやすい灯台は世の中に数多くある灯台のうちのごく一部。一口に灯台といっても機能は様々で、その機能により立地も高さもまるで違う。灯台と聞いて私がイメージするものは「沿岸灯台」というもので、その他に「防波堤灯台」「灯標」「灯浮標」「照射灯」「堂塔」「指向灯」などがあると分かった。(参考資料: 不動まゆう著「灯台はそそる」)

マッピングそのものも難航した。沿岸灯台とその他の関連灯台が距離的に近く、GoogleマイマップではGPSデータでの登録ができないのでマップ上に灯台らしきものを見つけても、どれがどの種類の灯台なのかを見極めるのが異常に難しい。一般的に「灯台」はドイツ語ではLeuchtturmと呼ぶのだが、Leuchtfeuerという言葉もある。両者は同じものなのか、違いがあるのか、または重なりがあるのか?さらには、Molenfeuer、Richtfeuer、Leitfeuerなどの用語はそれぞれ日本語の何に当たるのか調べるのが大変、、、。

次のハードルは分類である。見つけた灯台を片っ端からマップに登録したが、全国に120近くある(もっとあるかもしれない)灯台をただベタベタ貼るだけでは特殊マップとしての意味があまりないので、なんらかの分類をしなければならないが、どう分類したものか悩んだ。機能で分けるのか、それとも外観タイプ(レンガ造り、石造り、赤白タイプ、等)で分けるのか、あるいは、、、、。搭載しているレンズの種類や塔の高さ、建築年、現在も使われているかなど、それぞれの灯台に関する情報は多くあり、どこに焦点を当てたら良いのか。

散々迷った末、カテゴリーはシンプルに「登れる灯台」と「その他」に分けることにした。実は私はドイツの灯台はこれまでほんのいくつかしか見たことがない。視界に入ったものを数えるなら10基ほどあるような気がするが、意識的に見たのは3つくらいである。そのうち、バルト海の海岸に立つ灯台、Darßer Ortには登ったが。灯台マッピングをしているうちにドイツには魅力的な灯台がたくさんあることに気づき、いろいろ見に行きたいと感じ始めた。せっかく行くなら登れる方が良い。そこで「登れる灯台」をまとめることにした。以下がその結果。

登れる灯台は31基見つかった。見ての通り、ドイツの灯台は北海とバルト海に集中しているが、河川や湖に建てられたものもいくつかある。青いアイコンは現在も使われている灯台で、黒いアイコンは今ではもう使われていない灯台だ。ナビゲーション技術が進化するにつれ、航路標識としての役目を終える灯台が増えて行く。

灯台アイコンをクリックすると関連情報と画像が出るようにした。塔の高さや外観タイプ、その他の特徴など。それぞれの灯台の関連サイトをリンクしたので技術データや見学可能な時間など、すぐにチェックできて便利(だと思う)。宿泊できる灯台は6つ見つかった。結婚式のできる灯台も15基ほどある。泊まれる灯台にもぜひ泊まってみたいが、私が気になるのはやはり、博物館になっている灯台だ。その意味で一番行ってみたいのはLeuchtturm Wangarooge Alter Turm。

こんなわけで、作業を開始してから随分時間がかかってしまったがどうにかまとまった。(マップはこちらから見られます)シェアついでに面白い外観の灯台の画像をいくつか貼っておこう。

Image: Wikipedia

これはLeuchtturm Neuwerk。塔高39メートル。

 

Image: Wikipedia

Leuchtturm Travemünde。塔高31メートル。

 

Image: Wikipedia

この可愛い灯台、Leuchtturm Moritzburgは「中国のパゴーダ」と呼ばれているそう。

 

Image: Wikipedia

ボーデン湖の湖畔に建つLeuchtturm Lindau。美しいねー。

 

Image: Wikipedia

でもやっぱり灯台は赤と白がいい。Leuchtturm Amrum。

 

Image: Wikipedia

Leuchtturm Warnemünde。シックで素敵。

 

灯台マップづくりはかなり難しかったが、苦労した甲斐があって灯台を見る目が少しは養われた気がする。灯台には通り名や番地のような住所がなく、先に書いたようにGoogleマイマップではGPSによる登録ができない。だから、すでにマップ上にあるスポットに頼らずを得ず、位置がどこまで正確なのかわからないのが難点なのだけれど、今後、灯台に実際に行った際、または新たな情報が得られたら随時追加していきたい。

これまで数回に渡って書いてきた火山アイフェル・ジオパーク旅行記。締めにはシュトローン(Strohn)にある巨大な火山弾、Lavabombe Strohnを紹介しよう。

朝倉書店「岩石学辞典」によると、火山弾とは

火山砕屑物の中で平均径が64mm以上[Fisher : 1961]あるいは32mm[Wentorth & Williams : 1932]のもの.火山弾は形状や表面構造から一部または全部が熔融した状態で火口から放出されたものである.
手のひらに乗るような小さい火山弾はアイフェルに無数にあり、こちらの記事でレポートしたようにマール湖の周辺などにたくさん落ちている。ドイツ語ではBasaltbobmeまたはLavabombeと呼ばれる。シュトローンの火山弾は、直径約5メートル、重さはなんと120トンもあるという。どんなものなのか、見に行ってみよう。

村は小さいので、「シュトローンの火山弾」はすぐに見つかった。

こ、これは大きい、、、、。この火山弾は1969年、すぐそばにある石切場で発見されたもの。

向こうに小さく見えるのが石切場。あそこから120トンもある火山弾をこの道路脇まで転がして来たそう。

でも、「シュトローンの火山弾」は厳密には「真性の」火山弾ではない。さすがにこんな大きいものが宙を飛んで飛び出して来るわけはないよね。噴火によってできたクレーターの壁から岩石の塊がマグマの中に崩れ落ち、表面にマグマが付着した。それが次の噴火の際に火口の外に放り出され、再び噴火口に落ちて新たにマグマが付着し、、、、というのを繰り返し、雪だるま式に大きくなったものがいつかクレーター壁の中に埋もれたのだそうだ。

アイフェル地方で見つかった最大の「真性」火山弾はこちらである。2007年に発見された。

大きさがわかるように地面に落ちていたリンゴを乗せた。これだって相当な大きさだよね。

火山弾には様々な形のものがある。マグマの塊はまだ柔らかい状態で空中に放り出され、その際の物理的な条件によって形が決まるそうだ。詳しくはシュトローン村の火山博物館、Vulkanhausに説明があった。

Vulkanhaus

この小さな火山博物館の中は硫黄の匂いが充満していて(学習目的で意図的にそうなっている)、日本の火山を思い出して懐かしくなった。

Vulkanhausに展示されている異なるタイプの火山弾。上からシリンダー状火山弾、コルク栓抜き状、潰れた火山弾、回転状火山弾。

このように溶岩が空中で飴玉を紙で包むようにねじれて、真ん中の飴玉部分と包み紙の端っこ部分が分断されていろいろな形の火山弾になる。面白い。

この博物館には火山に関する一般的な説明の他、アイフェル地方の岩石などが展示されている。

これはシュトローンで発見された6 x 4 mの本物の火道壁。発見時、この火道壁の表面は青く光っていた。現在では青い色は失われてグレーの岩壁になってしまっていて、このようにライトアップして青色を再現しているそうだ。

 

さて、今回で火山アイフェル・ジオパークのレポートも終わり。火山大国、日本の出身者にとってドイツの火山地方はもしかしたらそれほど面白くないかな?と思いながらもマール湖を一目見たくてやって来たが、ドイツの火山もなかなかの面白さである。わずか4日間だったが、マール湖を味わい尽くし、化石や鉱石を楽しみ、たくさんの博物館を訪れ、珍しい火山弾なども見ることができて好奇心がとても満たされた。

ジオ旅行があまりに楽しいので、次回は宝石鉱山が有名なイーダー・オーバーシュタインへ行こうと決めた。来月催される化石&鉱物の週末ワークショップに申し込んだ。とても楽しみ!

見どころがたくさんな火山アイフェル・ジオパーク。次に足を運んだのは、天然炭酸水「ゲロルシュタイナー」の採水地があることで有名なゲロルシュタインだ。火山活動が今尚活発なアイフェル地方には炭酸を多く含む水の湧き出る泉がたくさんある。「ゲロルシュタイナー」はドイツ国内で最も流通しているミネラルウォーターブランドなので、ドイツに住む人で知らない人はいないだろう。世界への輸出量でもナンバーワンらしい。(余談になるが、私たちが滞在していたシャルケンメーレン村から数キロのところにあるダウンで生産されているミネラルウオーター、「ダウナー」もとても美味しかった。)

でも、私たちがゲロルシュタインへ行った目的は水を飲むためというわけではなく、自然史博物館(Naturkundemuseum Gerolstein)を訪れるためだった。

ゲロルシュタイン自然史博物館

この博物館は4フロアから成り、1階が鉱物、2階が化石、3階が考古学、4階が蝶のコレクションという構成である。

特に鉱物の展示が充実している。

そしてここでもガラス化した砂岩をいくつも見た(詳しくはこちら)。やっぱりどう見ても陶器に見えるなあ。

瑪瑙もたくさん見られて嬉しい。ドイツの瑪瑙の名産地として真っ先に頭に浮かぶのはイーダー・オーバーシュタインだが、アイフェルのアーレンラート(Arenrath)という地域では「アイフェル瑪瑙」と呼ばれる瑪瑙が採れるらしい。

では、次は化石コーナーを見てみよう。

アイフェル地方はかつては不毛な地とみなされ、「プロイセンのシベリア」と呼ばれていた。しかし、アイフェルを訪れたドイツの偉大なる博物学者、アレクサンダー・フォン・フンボルトはここに大量の化石を発見した。見つけた化石を持ち帰るために周辺の農家の女性たちから靴下を買取理、中に化石を詰めて運んだという逸話があるらしい。アイフェルで見られる化石には腕足類、貝、サンゴなどが多い。

中期デヴォン紀のハパリデウム目ハパリデウム科メソフィルム属のmaimum maximumというサンゴ。結構な大きさ。

ダクティリオセラスというアンモナイト。芸術作品みたい。

ブローチ屋?という感じである。

これは何!? Storomatoporoideaと書いてある。家に帰ってから調べたら、日本語では層孔虫類と出て来た。日本大百科全集の説明によると、

石灰質の共有骨をもつ化石動物で、ストロマトポラないしストロマトポロイドともよぶ。その群体の外形は円錐(えんすい)状、半球状、樹枝状、塊状、皮殻状をなし、大きなものは数メートルに達するものがあった。共有骨は垂直な柱状のピラーpillar(支柱)と水平なラミナlamina(葉理)の2要素よりなり、これらの配列、密度、厚さなどにより属種が区別される。また共有骨の表面および内部には、層孔虫特有の星形放射状の星状溝の現れることがある。
層孔虫の所属についてはいままで多くの説があり、そのなかでヒドロ虫類起源説が一般的であった。ところが、海綿動物の硬骨海綿のあるものの溝系(こうけい)(流水系。体内に海水を流通させて摂食や消化などを行う海綿特有の組織系)の出口が、層孔虫特有の星形の溝によく似ているという発見があり、海綿起源説が有力になった。古生代前期から中生代後期まで生存したが、古生代シルル紀からデボン紀にかけてと中生代のジュラ紀に繁栄のピークがあり、標準化石となっているものも多い。わが国でもこの両時期の礁性堆積(たいせき)物中に多数発見されている。
古生代のものにはクラスロディクチオン、アクチノストロマなど、中生代のものにはパラストマトポラ(もとはストロマトポラStromatoporaとされたが、この属名は現在は古生代のもののみに使われる)、ミレポリジウムその他が知られている。[藤山家徳]

だそうだけれど、うーん、よくわからない。今後の課題にしよう。

これまたすごい。いろんな種類の化石がびっしり。

これも、一体どれだけ?というほど化石が埋まった石。

アイフェル地方はデヴォン紀の化石が豊富な地方であるということがよくわかった。ところで、展示を見ていた夫が「うちにもデヴォン紀の化石があったかもしれない」と言い出した。夫も夫の父もいろんなところからいろんなものを拾ったり貰ったりして来て溜め込んでいる人で、家には出所を忘れてしまったよくわからないものがたくさんあるのだが、その多くは古いもので化石もいくつかある。そのうちの一つがアイフェルのあちこちの博物館で見るデヴォン紀の貝の化石に似ていると言うのだ。

家に帰ってから、うちにある出どころ不明の化石を眺めてみた。言われてみればデヴォンっぽい?この問いは今後他の博物館を見ていくうちにはっきりするかもしれない。

この日は頭が地学モードで、3階の考古学、4階の蝶はさらっと見ただけなのでここでは紹介しない。

館内を一通り見て1階に戻り、受け付けに座っていた男性に「化石に興味があるんですが、化石探しのワークショップはありませんか」と聞いてみた。男性は今年就任したばかりのこの博物館の館長だった。残念ながら化石探しのワークショップはないとのことだったが、「私は古生物学者です。歴代の館長は皆、鉱物学者で、古生物を専門とする者が館長になるのは私が初めてなんですよ。今後、古生物学部門をさらに充実させて行きたいと思っています」と言いながら、アイフェルの化石について少し説明してくださった。ゲロルシュタインからそう遠くない場所に化石がたくさん見つかる場所があるとのこと。主にサンゴの化石で、脳サンゴも見つかるという。

「それはどこですか?」と身を乗り出して尋ねたら、場所を教えてくださった。

「早速行こうぜ!」

私たちは慌てて車に飛び乗った。しかし、場所を教えてくれたとはいっても「〇〇村と△△村の間くらいのところ」という大雑把な情報で、正確な地点がわかったわけではないが、とりあえず〇〇村と△△村の間へ行ってみた。畑の広がる、ごく普通の田舎の風景が広がっていた。しかし、夫が「ここ!ここにあるかもしれない!」とトラクターで耕された畑を指差すので車から降りて地面を見ると、

いきなり!サンゴ!

二人で目を見合わせてしまった。そして驚くことに、地面にはゴロゴロと芋のように大量の化石が転がっているのだ。なるほど、アレクサンダー・フォン・フンボルトが靴下を買い占めたわけだ。すごかったなー。

拾って来た化石

 

こんなわけで、アイフェル旅行によってますます楽しくなって来た鉱物&化石探し。ドイツ地学は本当に面白い。

火山アイフェルに関するレポートは次回で最終回です。

旅先の自然史博物館でその地方の自然について知るのは面白い。ダウンの火山博物館では「天然の焼き物」とも呼べそうな表面がガラス化した不思議な石が印象に残った。化石コーナーではデヴォン紀の化石をたくさん見た。(詳しくはこちら

でも、ただ見るだけではちょっと物足りない。最近、フィールドに出て自分で鉱物や化石を探す愉しさに目覚めてしまった私と夫である。これまでに南ドイツのゾルンホーフェンリューゲン島での体験が楽しかったので、アイフェルでも似たようなことができないだろうかと考えた。ダウン市のツーリストインフォメーションで「地質学的なガイドツアーやワークショップはありませんか」と聞いたところ、偶然にも翌日にプルファー・マールの側のキャンプ場で地質学者による「アイフェルの石の見分け方」というワークショップをやるというので申し込んだ。

ワークショップでは引退した地元の地質学者がアイフェルの地質や火山の仕組み、アイフェルで見られる岩石や鉱物について実物を見せながら説明してくれるというも。

参加者は私たちを入れて十名ちょっと。中学生くらいの子どもを連れた家族連れもいた。その日は平日の午前中だったけど、すごくマイナーな内容の有料ワークショップ(一人8ユーロ)でも成立してしまうんだよね〜。しかも、参加者は真剣に説明を聞く。地学博士はなんと90分もかけてたっぷりと説明してくれた。

見せてもらった石のうち、一番いいなと思ったのはドイツ語でOlivinbombeと呼ばれるこんな石。マグマが異質の岩石を取り込んだ捕獲岩(ゼノリス)の一種で、地下深くのカンラン石(ペリドット)を捕獲したため、こんな綺麗な緑色をしている。以下の2枚の写真はこの後改めてレポートするゲロルシュタインの博物館で見たものだが、アイフェル地方ではいろいろな捕獲岩が見つかるらしい。

 

ワークショップの最後にはみんなで溶岩の塊を割って中を見た。プルファー・マールの周辺には火山の噴火で噴出されたジャガイモのような形の溶岩の塊がたくさん落ちている。割ると内部に鉱物の結晶が見られるものがあるという。

「さっき、裏の畑でいくつか塊を拾って来ましたよ。さあ、割ってみましょう」

残念ながら、私が割った石の中には結晶は見られず、均一なグレーだった。わ〜ん、悔しい!

「残念でしたね。でも、裏の畑にたくさん落ちてるから、拾って割ってみるといいですよ」と先生。そう言われたら、拾うよねー。ということで、ワークショップの後は石を拾いにGo!

え、こんなところに溶岩の塊なんて見つかるの?

これか〜〜。ジャガイモのような丸っこいのを拾うといいらしい。

早速見つけて割っているところ。

ふと反対側を見ると、耕されてて石がゴロゴロ落ちていた!

収穫。中にキラキラした結晶があるのが見えるだろうか。

でも、私が本当に見つけたかったのはこれじゃなくて、ペリドットが入っているもの。博士によると、ペリドット入りはここにはなくドイデスフェルトという別の場所へ行かなければ見つけられないらしい。そこで私たちはペリドットを求めてドイデスフェルトへ移動した。

ここ!この地層の中にペリドットがあるはずなのだ。

あった!

こんな大きいのも!

アイフェルのOlivinbombeを収穫!

ああ、楽しかった。火山アイフェル・ジオパークのレポートはまだ続く。

 

火山アイフェル・ジオパークでの休暇レポートの続き。(これまでのレポートは、その1 「アイフェルの目」と呼ばれる美しいマール湖郡、その2 マール湖跡からも化石がザクザク。Manderscheidのマール博物館、そして番外編 35年かけて集めた素晴らしい石のコレクション。Manderscheidのプライベート鉱物博物館、Die Steinkiste をどうぞ)

今回紹介するのは宿泊していたシャルケンメーレン村から数kmのダウン(Daun)市にあるアイフェル火山博物館(Eifel Vulkanmuseum)。

アイフェル火山博物館では世界の火山及びアイフェルの火山活動に関する展示が見られる。

展示室

火山は主にプレートとプレートの境い目にできるが、アイフェル火山地方はプレートの境界線上には位置していない。アイフェルの火山はいわゆる「ホットスポット火山」だ。プレートの下の「ホットスポット」と呼ばれる場所ではマントルが周辺よりも高温になっていて、マントルプルームと呼ばれる大規模な上昇流が発生している。つまり、アイフェルの地面の下にはグツグツとマグマが煮えたぎっているのだ。そして、アイフェル地方の地殻には亀裂が多い。約3億2000年前に起こった造山運動によってあちこちにヒビが入っている。そのをヒビを通ってマグマが上昇してくるのだそう。

マールの成り立ちを示すモデル

こちらの記事に書いたように、アイフェル地方には多数のマール湖がある。陸地化したものも入れると75にも及ぶという。これほどマール湖が集中して形成されている地域は世界でも類を見ないらしい。でも、アイフェルの火山=マールなのかというと実はそうではなく、アイフェルの火山地形のうちマールは3割ほどで、残る7割はスコリア丘と呼ばれる円錐状の丘だ。火山アイフェルでは山の上のところどころにポコンポコンと帽子をふせたように火山が盛り上がっている。アイフェルの火山活動が始まったのは第三紀で、その後休止期間を経、約80万年前から再び活発化した。火山アイフェル・ジオパークはアイフェル地方西部に位置するが、アイフェル西部では100万年間に少なくとも275回、火山が噴火したとされる。直近の噴火は最も新しいマールであるウルメナー・マールが形成された約1万1000年ほど前。ということは、仮に噴火が定期的に起こるとすれば、もうとっくに噴火していてもおかしくない?そう考えるとちょっと不安になって来る。もちろん、火山学者らが常に活動をモニタリングしていて、現在のところ活動が活発化する兆候は見られないとのことで安心した。

さて、この博物館にはアイフェル地方の様々な岩石が展示されている。

陳列棚の石を眺めていたら、面白いものを見つけた。

表面がツルツルで濡れたような光沢を放っている。これは一体?

こちらはややマットな質感ながらも表面は滑らか。

まるで釉薬をかけて焼いた陶器のようで、びっくりしてまじまじと眺めてしまった(というのも、最近、趣味で陶芸を始めたので、、、、)。これらはガラス化した砂岩で、マグマの熱で表面が溶けてこのようにツルツルになるらしい。後日、日本に住む二人の地学研究者に画像を見せたら、こういうのは初めて見たと言っていた。他の地方では滅多にお目にかかれないもののようだ。面白いなあ。

化石コーナー。こちらに書いたように、デヴォン紀に浅い海だったアイフェル地方は化石の多産地域でもある。この地方では主にどんな化石が出て来るのだろうか。展示されている標本はサンゴが多かった。

サンゴの化石も種類がものすごく多くて、まだ何が何だかさっぱり把握できないのだけれど、ここでサンゴ化石のサンプルをいくつか見たことがこの後大いに役に立つことになる。その話は次回に。