(この記事は以前、他の場所で公開していた2019年6月のパナマ旅行記をリライトしたものです。)
カリブ海に浮かぶ島。開放的な高床式のウッドハウスで自然に包まれて眠る。なんて贅沢!と喜んでいたのはコロン島へやって来て最初の夜だけだった。昼間はアドベンチャー三昧、夜はクタクタに疲れてベットに倒れ、子どものように眠る、、、、はずが、2日目の夜は予想外の展開になったのである。
夜半から雨が降り出し、どんどん激しくなった。外壁のない網戸だけのウッドハウス、雨音がもの凄い。幸い、網戸がはまっているし、横殴りの雨ではないので濡れはしない。でも、窓際のソファーに寝ている私は安眠できそうにもない。やがて雨は雷雨に変わった。
この雷のすごいのなんのって。一晩にいったいどれくらいの稲妻が走っただろう。とにかくひっきりなしである。ベッドの横は全面窓であるから、「大スクリーンでオールナイト光のショー」状態だ。また、雷の音も途方もないボリュームである。ドーン!バーン!ドカーン!ズドーン!その度にびっくりしてまるで自分が打たれたかのようにえび反りになる私。到底、眠れるわけがない。10年ほど前から耳の持病があって、大きな音は耳に負担になるから避けなければならないのだが、そんなことを考えている余裕すらない強烈体験であった。ほとんど眠れない夜を過ごしヘトヘトになりかけた朝方、ようやく雨は止み、鳥たちがさえずり始めるのを聞きながら眠りに落ちた。後に知ったことには。コロン島は雷が多いので有名だそうだ。
目が覚めると、すっかり前は上がっている。青空だ!よかった、外に出られる。私たちはすぐそばのビーチ、Playa Blaffへ行くことにした。しかし、海岸へ行ってみると海は波が高く、泳げそうもない。見ると「離岸流に注意」と立て看板がある。うーん、、、、。
家族で顔を見合わせていると、サーファー風の白人男性が通りかかったので、「ここって泳いだら危ないですかね?」と聞いてみる。男性は言った。「ここでね、毎年一人二人、旅行者が死んでるよ。いつも今の季節。こないだもドイツ人が死んだ。離岸流で流されるっていうより、波で頭を海底に叩きつけられるんだ。現地のやつらは言わないけどね。だって、ただでさえ客の少ないシーズンオフだろ、ますます旅行者が減ったら困るもんね。オレもこないだ危なかったんだよ。サーファーだから海には慣れてるけどさ。それでもやばかったから、あんたらここで泳ぐのはやめときなよ」
死にたくはないので忠告に従うことにしよう。でも、コロン島のビーチはどこもそうなのか?と一瞬不安になる。しかし、島の北にあるPlaya Boca del Dragoなら安心して泳げるというので、行ってみることにした。
道路は大雨で土砂崩れを起こしているところがあり、気をつけながら進む。雨季をちょっと甘く見ていたかなあ。
Playa Boca del Drago。こちらは静かな良いビーチだった。
ハンモックやブランコが設置されていて、ハイシーズンにはきっと賑わうのだろうな。この日は誰もいなくて、貸切り状態だった。寛ぐ娘。
ペリカンが飛んでいた。カッショクペリカンかな。
このPlaya Boca del Dragoから少し南下したところにはヒトデが浜(Playa Estrella)というビーチもある。ボートタクシーで送迎してもらうこともできるけれど、2kmくらいなので海岸沿いを歩いてみよう。
マングローブの林に沿って歩く。カニがたくさんいた。
Playa Estrellaは魚がたくさん泳いでいる遠浅のとても綺麗なビーチだ。湾なので波もなく、泳ぐのに最適。でも、ヒトデが浜といいながら、ヒトデがうじゃうじゃといるわけではなかった。探せばいるという程度。季節にもよるのかもしれない。
コロン島に気に入ったビーチを見つけ、まずは満足。