(この記事は以前、他の場所で公開していた2019年6月のパナマ旅行記をリライトしたものです。)

ボケテ高原にやって来た目的の一つはハイキングだ。冷涼なドイツに住んでいる私たちにとって、熱帯雨林をハイキングするというのは本当に楽しいアクティビティなのである。ボケテ高原にはハイキングコースが豊富にあるが、まずはその中のLost Waterfalls Trailを歩くことにする。3つの滝のあるトレイルで、往復2時間くらいなので初級コースといっていいだろう。

朝、出発しようとしたら霧雨が降って来た。「雨だよ。どうする?」「構わん。行くぞ」。夫は雨でも実行するという。娘も怯むことなく、「行くしかないよ」と言うので出発することにした。6月のパナマは雨季である。雨季にも小雨季と大雨季があり、今は小雨季だからそんなにザアザア降られることはないだろうと思っていたのだが、Palo Altoに到着してからずっと霧雨が降ったり止んだりしている。後から知ったことには、これは雨季だからというよりもPalo Altoは常に雨がちなのだそうだ。ボケテタウンから3kmも離れていないが、熱帯雲雨林の入り口に位置していて霧雲がかかる範囲にある。だから、ボケテタウンでは晴れていてもPalo Altoまで北上すると急にシトシト雨が降ることが多いようだ。

トレイル入り口近くの駐車場に車を停め、15分くらい山を登ったところでコース入場料を払う。上の写真は頂上ではなく、入り口。この高さからさらに登るのだ。

防水のジャンバーを着てはいるけど、濡れるの嫌だなあ。そう思いながら歩き始めた。でも、実際に歩いてみると、ジャングルの中は大きな葉っぱが密集していてあまり雨が体に当たらないのと、汗をかいて内側からも湿って来るので、雨が降っていようがいまいがそのうちどうでも良くなった。

いやあ、やっぱりジャングルはワクワクする。ティーンエイジャーの頃は「疲れる」だの「暑い」だのと文句ばかり垂れてハイキングには参加したがらなかった娘も、ずんずん歩いていく。

道は良く整備されているけれど、雨で少しぬかるんでいて滑りやすい。スニーカーでも歩けないことはないが、ハイキングシューズがベター。

私たちが住んでいるドイツでは森の中を歩くのは国民的スポーツといっていいほどポピュラーなアクティビティで、「散歩」と称して2時間も3時間も日常的に歩く人もいる。ドイツの森を歩くのも楽しいけれど、熱帯の森は大きな葉があったり、見慣れない虫や鳥がいて刺激的である。

 

キダチチョウセンアサガオは南米原産

肝心の滝だが、3つとも無事に通過することができた。

夫と娘は滝壺で泳いだけど、水は冷たかったみたい。

雨が上がった

そんなわけで、雨に濡れながらも1本目のトレイルは無事に歩き切った。まだ少し時差ボケが残っていたこともあり、初級コースとはいえ、結構疲れた。だが、これはあくまで午前中のアクティビティで、午後の部もしっかりあるのだ。それについては次の記事で。